社員が語る井荻製作所の問題点
約40名の社員にアンケートを採り、井荻製作所の問題点を挙げてもらい、項目毎にまとめました。内部から出てくる問題点を解決していくことが、よりよい職場環境を作り、ひいてはお客様に喜ばれる会社になれると考えています。社員が語る井荻製作所の魅力とともにご覧下さい。

問題点

今後の対策

●人の集まりとして

物事を行う場合(仕事・会社生活)皆自分自身のことであるが、他人事のように誰かがやるという考えが多いのでは?
会社は社員を大切に思っているのだろうか?頭ごなしに怒鳴り、仕事の出来る人や一生懸命がんばっている人が皆やめてしまう。今に会社はメチャメチャになるような気がする。社員があっての会社、又は会社があっての社員なのだからその所をよく考えてみてほしい。
社長・専務が社員を叱るとき、大声で叱ると周りの社員に聞こえて、作業の雰囲気が悪くなるので、もう少し怒り方・叱り方というのを考えてほしい。
社員と役職又は役員との温度差がありすぎる。
上司の言い方が必要以上にきつすぎる。
最初から怒られるイメージがあるため、相談が出来ない。
言っていることがすぐにかわっている。
若者と中高年の人とのコミュニケーションがとれない。
上下関係で仕事の伝達がうまく伝わっていない。
横の連絡が不十分。
朝、会社に入るときに挨拶をするのですが大半が挨拶がない。
挨拶やマナーがなっていない。
人の出入りが激しい。
半強制的な事(委員会・イベント・飲み会)が多い。
社内改革はとてもよいことだが、会社と社員の考えるスピードがあっていない。
自分の仕事以外に色々とやることが多すぎる。
勉強会も良いけれど仕事が忙しい時は仕事が先です。

 社員が語る井荻製作所の魅力と照らし合わせると、見事に裏表の問題点が指摘されています。双方を比較して感じられるのは、基本的にはチームワークの良い職場であるが、時によりそれが崩れるときがある。つまり工程に無理があったときなどに、連帯感やチームワークだけではカバーしきれない状況があるのではと考えられます。
 工程管理のネットワークによる情報一元化は現在最も力を入れている部分であり、効果的に機能したときには、ちょっと頑固な職人達が強い連帯感で結びついて、明るい職場の中から、さらに質の高い仕事ができることでしょう。問題点1つ1つを見ると、向上心にあふれる指摘ばかりですから。

●工程管理

納品が前日・当日に知らされることが多々ある。
整理・整頓について、自分の身の回りについては実行されているようですが、全体(みんな)で使う場所・工具について未だ実行されていません。
整理整頓は前からの課題で今は移動と並べ替えをしているだけである。
台車・毛布・段ボール等は使った後の片付けが出来ていない。
以前標語にあったように次工程への思いやりをもっと実行しましょう。バリ取り・連絡・消耗品の購入等、担当されている人に一言声をかける思いやりがほしい。
ゴミの区別がいいかげん。使わない治具が多すぎる。
安全に対する意識が低い。

 この調査は2000年12月に行まいしたが、この工程管理にほとんどの問題点が集中しました。井荻製作所は小さな物から大きな物まで、そして納期にゆとりのある物から急ぎの物まで受注しています。そのため作業工程が複雑になりがちで、それを慣れた職人の技と機転でこなしてきました。しかし、それも限界が近づいているようです。
 井荻製作所では2000年末から、全工程をネットワークパソコンで管理するシステムをテスト運用しています。複雑な工程をまとめ上げるため、ソフトメーカーとの打ち合わせだけで半年かかりました。現在、各部署6台の端末から全工程を把握できるよう進めています。このシステムの定着により、工程管理と各部署への連絡がリアルタイムになり、作業環境の向上と、お客様へのより確かなサービス提供につながると確信しております。

●作業環境

有休がとりにくい。
時間外活動が多すぎる。
他社に比べ休みが少なく思う。せめて週休2日にしてほしい。労働時間が多い割には給料が少ない。皆それなりにがんばっているのだからその努力は認めてほしい。(他社の平均より給料がかなり低い)
色々と制約が多い。
決まりごとがよく変わる。
講師をやってほしいなどとの一言もなく、いきなり予定表に書かれている・・。これもホウレンソウの1つではないのか?
提案制度の内容について、はじめ内容は何でもよいという事だったが、今では条件が厳しくなっている。それによって提案を考えるのが大変で、ストレスがたまってしまうので最初の条件に戻してもらいたい。
「会社を良くする為には」というテーマで月に2つは無理な事だと思う。また、勉強会がある為に皆1日気が重くなっていることを理解してほしい(テーマをだすなら間隔をあけて1年に1度ぐらいならいいのでは?)
仕事以外にやることが多すぎる。

 作業進行がぎりぎりの状態になったとき、大量の処理中の物が、通路などに置かれることがあるようです。もちろん社屋を大きくしてスペースを確保すれば解決はしますが、サービスを安価で提供することができなくなってしまいます。限られた人員・設備・スペースで、作業を円滑にすすめること。すなわち確かな工程管理が、作業環境の向上にもつながると思われます。